2012年10月18日

バッハ「無伴奏チェロ組曲」第6番、ト長調編曲版

「無伴奏チェロ組曲」第6番、ト長調版 JPEGJ.S. Bach "Cello Suite" No.6 (transposed version in G major)

「無伴奏チェロ組曲」第6番、ト長調編曲版

ヨハン・ゼバスティアン・バッハ 作曲、BWV1012

横山真一郎 編曲

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「無伴奏チェロ組曲」第6番、ト長調編曲版 PDF

オリジナルの5弦用、ニ長調の楽譜もあります。こちらの記事からどうぞ。
「無伴奏チェロ組曲」第6番(ニ長調)

当書庫の「無伴奏チェロ組曲」の楽譜についてはこちらの記事をご覧下さい。

バッハ「無伴奏チェロ組曲」第6番(ニ長調)は E-A-D-G-C に調弦された5弦のチェロ(他の楽器という説もありますが)のために書かれており、通常の4弦のチェロで弾くのは極めて困難です。そこでこの曲の本来の難易度で弾けるように、5度低く移調した楽譜を作りました。そのために最低音のCよりも低い音が出て来てしまいますが、それらはなるべく自然な形にアレンジしました。

スラーを決定するのは極めて困難なので、プレリュードの最初の部分(およびそれと同様の部分)以外は全て省略しました。

第6番のアルマンドは極度に遅く演奏されることが多いのですが、これは楽譜が原因かもしれません。と言うのは、この曲はアンナ・マグダレーナ・バッハやケルナーなどの筆写譜では四分音符ごとに連桁でまとめられているのですが、後の出版譜では八分音符ごとに連桁に切れ目が入っていたり、極端な場合は完全に切り離されたりしているからです。
この曲は四分音符が単位で、実際にほとんど四分音符ごとに和音が変わっており、32分音符、64分音符は装飾的な音階やアルペッジョに過ぎず、八分音符で拍を数える必要はないのです。

当楽譜ではマグダレーナなどの筆写譜の通り、元の連桁を再現しています。他の出版譜と比べると当楽譜の方が32分音符が装飾音であることが一目で分かり、易しく見えることでしょう。

第2小節2拍目と3拍目、アンナ・マグダレーナには低音は何もなく、ケルナーによって加筆した。しかし2拍目は非常に判読困難で、位置もだいぶ前の方にずれている。

サラバンド第31小節低音最初の音はアンナ・マグダレーナはC(原調G)だが、ケルナーには#がついている。これは下のガヴォットと逆のケースだが、こちらの場合はアンナ・マグダレーナが#を書き落としたのだと思う(ちょうど音部記号が変わったところで、当時はそのたびに調号を書いていたのでまぎらわしい)。前の小節からの低音の動きが半音階となり、自然でなおかつ美しいので、間違いないだろう。

ガヴォット1の第7小節1拍目、アンナ・マグダレーナの筆写譜にはバス音(A、原調E)に#がついていますが、これまた組曲第1番のジグの「無視された半小節」同様、すべての編集者から無視されているようです。ケルナーの筆写譜にはありませんから(そもそもケルナーでは音形も少し違う)、多分あとからバッハが付け足したのでしょう。半音階進行にすることで、#が無い場合の無骨な感じが和らぎ、とても洒落ていて、これを無視するなんてもったいないですね。
ブログ本館の記事もどうぞ。

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「無伴奏チェロ組曲」全曲版

「無伴奏チェロ組曲」第1番(ト長調)
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「無伴奏チェロ組曲」ヴィオラ版

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2012年10月21日、アルマンド追加。
2012年10月23日、クーラントまで出来ました。
2012年11月09日、サラバンド、ガヴォットを追加しました。
2012年11月12日、プレリュードの第29小節にミスがあったので修正しました。
2012年11月16日、全曲完成しました。
2012年12月01日、ヴィオラ版追加。
2012年12月29日、一部改定しました(トリルの追加、サラバンドの#など)。
2013年01月16日、いくつかの音の誤りを修正し(アルマンド第13小節3拍目、クラント第48小節3拍目)また色々と手入れしました。

クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
この編曲は、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスの下でライセンスされています。

この楽譜は Finale で書きました。
posted by 横山 真一郎 at 09:54| Comment(4) | TrackBack(0) | 無伴奏チェロ組曲 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントありがとうございます。

テナー記号は楽でいいですよね。私はこの楽譜をオリジナル(マグダレーナ・バッハなどの)から作っていますが、バス記号、アルト記号、ソプラノ記号が入り混じっているのを読み替えていると、頭がこんがらがってしまいます(笑)。
Posted by 横山真一郎 at 2012年10月26日 00:18
楽譜作成役に立ちます。ありがとうございます。

私はかねてから,アルマンドやサラバンドはト長調でも弾いていました。これはほとんどテナー記号で書いてある楽譜のハ音記号をヘ音記号として読みなすだけでそのまま弾けるからです。
Posted by ダンベルドア at 2012年10月24日 10:11
コメントありがとうございます。

この名曲が調弦のために弾かれないのはもったいないですからね。お役に立って嬉しいです。残りもなるべく早く作るつもりです。
Posted by 横山真一郎 at 2012年10月22日 10:51
初めまして。
難しくて手が出せないと諦めていた6番も、
これなら挑戦する気になれます。
ありがとうございました。
続きも期待しています。
Posted by 仲音 at 2012年10月21日 13:14
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